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2016年6月26日 (日)

だまってみている青い空

昭和20年、敗戦の8月から約2ヶ月後
「そよかぜ」とタイトルした映画が公開
された。
底尽き物資の無い頃だったので上映する
プリントは2本しか無かったらしい。
元々この映画は戦争が終わるとは思わず
8月に上映される予定だったらしい。
内容は戦意高揚をテーマとしタイトルも
「百万人の合唱」このようなのが戦後の
GHQの検閲でOKと許可されるワケが
無い。

一億総玉砕のつもりで作ったものを民主
主義の高揚へと方向転換するのですから
日本人は素晴らしいと信じた方は、この
辺りの豹変をどのように捉えるのでしょ
うか。
上映時間1時間ほどの此の映画は劇場の
照明係をしながら歌手になる夢を持った
役を並木路子が演じました。
映画そのものは大して話題には上がらず
当然でしょう、食料を探すことで明け暮
れるようなときに、映画など観る余裕も
ないでしように。

では、何故この映画?となるのですが
それは並木路子の名でお気付きかと思い
ますが、敗戦の失意で昏い時代、戦後の
混乱期を明るく照らした「りんごの唄」
が劇中で歌われたのです。

映画そよかぜ、リンゴの唄場面

そのような成り行きなので戦後の象徴の
ように思われますが、サトウハチローの
作詞は戦中に書かれ、美空ひばりの「悲
しき口笛」や、島倉千代子の「からたち
日記」などの作曲をした万城目正は中々
仕上がらず、映画のアフレコの頃に間に
合ったらしいです。
戦争中の高揚なら憲兵とかの監視もある
でしようから、元気に歌わざるを得ませ
んが、東京大空襲で母が亡くなり並木本
人は泳げないのに炎から逃れる為に川へ
飛び込み、溺れる中を誰かに救助され、
父と兄は戦死なる過酷な状況の中で何度
も万城目からダメ出しが出たと伝えられ
ています。
「もっと明るく歌うんだ」

並木の環境なら「黙ってみている青い空」
この一節だけでも泣けて来るじゃ無いで
すか。

リンゴの唄、歌詞他

幸いな事に我々は、この大変な頃を知り
ません。
戦後を描写する映画などで度々この唄を
耳にしながら戦後なるイメージが脳裏に
浮かぶ程度です。

いま戦争反対とか言いながら、国土防衛
なる言葉により、「やられたらやり返す」
それが当然のように整備されつつあります。
英国のEU離脱など世界が保守傾向に傾く
と、やがて戦争は避けられない方向へと
向かうかもしれません。
現在の野党に政権など取らせては混乱を生む
だけですが、自民党が大多数を占めるような
議会は、とても怖いです。
与野党拮抗するような状況が政治に緊張感を
生むと信じています。
民進党なんて認めませんが他人の支持を批判
したり致しません。

映画で学びました。
鞍馬天狗と近藤勇、
「お互い思想は違えど国を想う気持ちは一つ」
非難の応酬にフェアな望みなど生まれません。
いつまで経っても陣地取りな政治だと旧態然
から変わりようがありませんね。


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